統合失調症とは
感情や思考を司っている脳神経の機能に支障が出てくる疾患です。何らかの要因によって脳内に届けられた様々な情報や刺激をうまく統合することが難しくなるため、仕事や勉強、職場や学校での人間関係に影響が出ることも少なくありません。
他の多くの精神科疾患と同じように、適切な治療を行わないと慢性化することが多く、幻覚や妄想などの症状も強まっていきます。もっとも、最近は心理社会的ケアの手法が進歩するとともに、効果的な薬剤も開発されているため、初発患者の場合は半数程度が完全かつ長期的な回復を期待できるようになっています。
主な症状
- 陽性症状(幻覚、妄想)
- 陰性症状(気分や意欲の落ち込み など)
- 認知機能障害(集中力や記憶力の低下 など)
陽性症状
幻覚とは
実際には存在しないにもかかわらず、それが実際にあるように感じてしまうことです。実在しないものが見える「幻視」、通常ならば感じることのない身体症状を覚える「体感幻覚」などもありますが、最も多いのは、実在人の声がはっきりと聞こえる「幻聴」です。
「既に亡くなっている人に呼ばれた」、「誰かに話しかけられた」と感じてしまい、誰も存在していないところで突然しゃべり始めたり、批判的なことを言われたと思って感情的なふるまいをしてしまうケースなどがあります。
妄想とは
現実に起こっていない事柄を信じ込んでしまう症状です。幾つかの種類がありますが、この中には奇妙な妄想と、奇妙でない妄想があります。前者は、一般的な人生経験からは生じえないものであり、「誰かが自分の皮膚に傷を付けずに脳みそを吸い取った」といった事象を信じ込んでいることなどが挙げられます。
これに対し、後者の場合は、「親しい友人や家族などが自分の事を裏切った」などと思い込むタイプです。現実的にも起こりうる内容であるため、妄想なのか否かを慎重に判断する必要があります。
陰性症状
正常な精神機能が低下したり、失われたりする状態です。本来ならば嬉しさや悲しさなどがこみあげてくる出来事に遭遇しても、何の反応も示さなくなったり、興味を失ったりします。思考が支離滅裂になり、話している内容がころころ変わったり、周囲の方が理解できなくなってしまうこともしばしば見受けられます。子供じみた行動、不適切な行為をとってしまうことも少なくありません。
認知機能障害
集中力や記憶力、物事を整理する能力、計画を立てて実行する能力、問題を解決する能力などに問題が生じた状態です。注意が散漫になり、仕事や学習などに支障を来たすこともあります。
このような症状の方は
ご相談を
- 誰かが自分の悪口を言っている
- 電波の様なもので通信してくる
- 誰かが自分の事を陥れようとしている
- 自分の考えが他人に勝手に伝わる感じがする
- 自分の行動は誰かに操られているように感じる
- 自分の行動が監視されている。家が盗聴されている気がする。
- 急に興奮し、大声で叫んだことがある
統合失調症の治療法
薬物療法が必須です。慢性期では精神科リハビリテーションを行います。
薬物療法は、抗精神病薬を軸に据えて行います。症状によっては、睡眠薬や抗不安薬、気分安定薬などを用いることもあります。統合失調症は長期に薬の内服治療が必要になります。しかし、毎日忘れずお薬の内服を長期に続けることは、とても大変なことです。ついつい飲み忘れたりしてしまいます。そのため最近では持効性注射薬(2週間、もしくは1か月に1度筋肉注射を行うことで効果がそれぞれ2週間、1か月持続する)の治療も積極的に取り入れられています。当院でも可能ですのでご希望の方はご相談ください。
精神科リハビリテーションは、デイケアや社会機能訓練などがそれにあたります。しかし自閉傾向の強い患者様に対してはデイケアや社会機能訓練への参加が困難場合もありそれぞれの患者様の特性に応じて考えてゆく必要があります。
- 診療科目
- 心療内科・精神科
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